春の北海道の探偵調査2

「春の北海道の探偵調査」のページを作った翌年、原一探偵事務所札幌拠点の探偵自身が春の調査事情について寄稿してくれたので、紹介します。

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洗車頻度

探偵が使う機材の中で一番重要なのはカメラでもビデオでも無く「車」です。

特に北海道には車社会の文化が根付いており、北海道での探偵の依頼はほとんどが車の尾行が必要なケースとなります。その為、北海道の調査員は調査前に必ず洗車します(春先は雪解け等で道路のホコリが舞う為に洗車してもすぐに車が汚れます)。時間がない場合は窓だけを水拭きや空拭きの他にも油膜取りや撥水剤を塗り付けたり等様々です。

春は高頻度の洗車が必要
【春は高頻度の洗車が必要】

北海道の春(3月~4月)は春と冬の気候が交互にやって来るような不安定な気候になり、雨や雪が降る事が多くなります。毎日地面が濡れている状況が続き、調査後は車が汚れてしまう為、調査後も毎回洗車を欠かしません。

雪解け水でタイヤがバースト

北海道では冬に雪が積もり、春に雪が解けます。解けた雪の水分はアスファルトの割れ目や溝に浸み込み、昼夜の温度差で膨張と収縮を繰り返し、アスファルトの割れ目が多きくなり、やがて陥没します。春になりアスファルトが見え始めると穴だらけの道路が顔を出し始めます。この陥没したアスファルトが原因でタイヤのバースト・パンクの被害が増えるようになります。

タイヤバーストの原因
【タイヤバーストの原因】

春になり上記の状況になる頃には、調査員は調査中にバーストしてしまうとその時点で調査続行が不可能になるので車の尾行をする際に細心の注意をして運転をします。郊外では舗装されない地域もある為、尾行しながら道路状況も把握しなければいけません。

春先の道路は割れ目だらけ
【春先の道路は割れ目だらけ】

春の飛び石

北海道では冬にスリップ防止の為に砂利を撒いています。その為、春になり雪が解けると砂利が道路にばら撒かれている状態になります。北海道民は長い冬を終え、雪道からアスファルトに変わり開放的な気持ちで運転する人が多く、スピードを出す人も増える為、上記の理由と相まって北海道の春は飛び石が当たる事も増えていきます。

砂利が散乱している春の道
【砂利が散乱している春の道】

探偵は春先の時期も冬の雪道と同様に車間距離を必要以上に取り、対策しています。

砂利の二次被害

上記した様に北海道では冬道になると砂利を撒き、春になると道路の路肩等に大量に残ります。そして風に吹かれて砂埃が舞う為、車を屋根付きの駐車場に駐車していても2日程乗っていないと埃が積もります。走行しても汚れ、走行しなくても汚れる為、調査員の洗車頻度は一般的な方の4~5倍ほど多くなります。

車はすぐに埃まみれに
【車はすぐに埃まみれに】

雪では傘を差さないが雨は傘を差す

北海道民は雪の日に傘を差す事はほとんどありません。街中で傘を差している人はよそ者だと認識するほどです。理由は北海道の雪は気温が低い為、室内等の暖かいところに入る前に体に付いた雪を落とすだけで濡れる事が無いからです。

それほどに傘を差さない北海道民も春になり雨の季節になると傘を差します。雨天の調査時に自宅や職場から調査対象者が傘を差して出てくる事もありますが、複数人がその住居に住んでいる場合は、調査対象本人である事を確認する為に探偵はあらゆる手段を用います。

調査の露見防止

北海道の春は本州の梅雨ほどではないですが、1年の中でも降雨の多い季節となります。雨が降る前に張り込み場所に車をつけて、張り込み中に雨が降ると張り込みしている路面のみが乾いた状態になってしまいます。

雨天時に停めた場所が乾いている様子
【雨天時に停めた場所が乾いている様子】

探偵は調査が終わる際に痕跡を残す事も調査露見に繋がる為、調査後の事まで考え創意工夫を常にしています。

道路状況:乾時々アイスバーン

本格的な冬が終わり春を迎える時期は、冬と春が交互にやってくような気候の為、大きい道路では日が当たり乾いた路面もあれば、細い路地やビルの間の道等では日が当たらず凍ったままの道路もあり、北海道では3~4月も油断の出来ない道路状況が続きます。

場所により道路状況が極端に違う時期
【場所により道路状況が極端に違う時期】

春の雨天時はスタッドレスタイヤだと夏タイヤよりもスリップの可能性が上がる為、危険は増しますが、凍った道を夏タイヤで走行するリスクよりは安全です。事故を起こすと調査が成立しなくなるので、探偵会社は満を持して調査に臨んでいます。

タイヤ交換

北海道の大半の人は雪が解けた4月頃から連休を目安に夏タイヤに交換します。ですが、調査車両はいつ残雪のある峠(トンネル)を越える事になるかわからない為、5月くらいまではスタッドレスタイヤを装着しています。

春のタイヤ交換
【春のタイヤ交換】

アスファルトをスタッドレスタイヤで走行する期間が長い為、探偵会社のスタッドレスタイヤは溝の減りが早く、寿命は短くなります。スタッドレスタイヤは雨の日の白線(道路上)工事中の覆工板等ではかなり滑るのでリスクもあります。

自転車

北海道では冬季に自転車を乗れない事もあり、新年度の4月から急激に自転車を使用する人が増える為、調査でも春先から夏にかけては自転車の尾行調査が増えてきます。雪がとけた北海道の夜は外灯が少ない為、暗い感じになります(冬は雪で周りが明るいのです)。どんな自転車に乗る調査対象者が現れるか分からない為、当社ではシティサイクル、折りたたみ自転車、ロードバイク等様々な種類の自転車を完備しており、自転車を使用する調査でも万全の状態で開始する事が出来ます。

雪解け後は自転車に乗る道民が増加
【 雪解け後は自転車に乗る道民が増加】

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