家出人・失踪者のタイプ
年齢や性別で分けると、次のようになります。
- 未成年男女
- 成年男子
- 成年男子
- 高齢者(認知症彷徨を含む)
この中で興信所に依頼が多いのは、未成年男女とともに成年男子です。
子供が家出するのは不思議ではありませんが、成年男子が多いのは意外ではないでしょうか?
成年男子の家出
成年男子の家出・失踪は、自殺率が高く、危険な点も他のカテゴリーの家出人と違います。
年齢帯では30前後と50代くらいにピークがあります。
30歳前後の人は仕事に行き詰まって将来を悲観して、というケース、50代の人はリストラに遭って責任感を感じて、というケースが多いです。
男性はギリギリまで平気な顔をして耐えて、最後に糸がプツンと切れて、突如死を選ぶ傾向が強いです。
現場の探偵の経験上、女性がそういう行動を取ることは稀だそうです。
自殺願望のある家出人は多くの場合、思い出の場所を旅した後、その近くの山林やパーキングなど、人気のない場所で命を断ちます。
思い出の場所は、子供時代を過ごした町、卒業した大学のある町、思い出深い旅行先などです。
成年男子の家出で、家出の動機や本人が住居に残した物から自殺の可能性もあると判断される場合は、捜索は急を要します。
家族や友人だけで探していては手遅れになる危険も大きいので、興信所の助けを借りることをお勧めします。
未成年男女の家出
友人宅に身を寄せている場合を除くと、行き先は近くの大都市のマンガ喫茶やネットカフェが多いです。
北海道だと札幌・ススキノが有力な潜伏先です。
ほとんどの場合、子供は親が必死で探してくれることを心のどこかで期待しています。
所持金があってネットカフェなどに寝泊まりしているうちに見つけてあげてください。
お金が尽き、「親は探してはくれないんだ」と諦めると、少年少女の家出は危険な第二段階に入ります。
ヤクザや半グレと知り合って仲間になったり、ネットで相手を見つけて売春したり、といった行動を取る子もでてきます。
いったんそうなってしまうと、発見して連れ戻しても家出や非行が再発・慢性化したり、後がとてもやっかいです。
「そのうち帰ってくる」などと高を括らず、早めに見つけてあげてほしいと思います。
なお、家出の動機はいろいろ考えられますが、捜索に当たった現場の探偵によると、単純に「出ていけ!」と言われたから家を出たというケースが非常に多いそうです。
子供にとって「家を出ていけ」というのは、大人が想像するよりはるかにダメージの大きな言葉だということなのでしょう。
怒り心頭に発していても、「自分の部屋に引っ込んでろ!」くらいにとどめた方がよさそうです。
【夜のすすきののネットカフェ】
所持金が少ない家出人の行き先はススキノが多い。ネットカフェはシャワーまであり、居心地のいい隠れ家。しかし、素人が聞き込みをしても店は客の事を教えない。
警察への捜索願に意味はあるか?
家族が行方不明になったら、警察へはもちろん届けるべきです。
しかし、事件性や明確な自殺の危険性がない場合、ほとんど何もしてくれないと思った方がよいです。
関連する警察と情報を共有してくれたり、死亡者の照合を優先的にしてくれたり、という程度です。
家出人が未成年なら多少は期待できますが、成年の場合は何もしてくれないと思ってください。
成人には誰にも告げずに自分の好きなところに行く権利があるからです。
だから、警察を動かせるほどの材料はないが、危険だと判断するなら、興信所を使って自力で探すしかありません。
興信所への相談は?
家出人の手掛かりは時間が経つほどにどんどん消えていきます。
それはあたかも足跡が風や雨で消えていくようなものです。
早期発見の必要があると判断したら、待ちすぎることなく興信所に相談してみましょう。
人探しを頼むときの興信所選びで大切なポイントは、探偵の人数がいる会社を選ぶことです。
捜索の方向性さえ決めたら、あとは人海戦術だから、人数が揃えられないとお話にならないのです。
日本全国どこの興信所でも仕事の7割は浮気調査であり、それに一番手を取られています。
少人数の興信所が浮気調査の片手間に探していたのでは、手遅れになってしまいます。
大手興信所から選ぶようにしましょう。
全国に支社を持つ興信所を選べば、青森・仙台や東京で家出人の情報が出た場合も、現地探偵が即座に動いて調べてくれます。
興信所に相談に行く時は、下記のようなポイントを簡単でいいからまとめていくようにすると、話が早いです。
- 名前・年齢・性別
- 外見の特徴・癖(複数の写真添付)
- 家出した時(または最後に見た時)の服装
- 家出の事情・動機(わからない時は関連しそうな事実すべて)
- 移動手段(徒歩・自転車・バイク・車等)
- 同伴者の有無